『学問の技法』 橋本努

学問の技法 (ちくま新書)

学問の技法 (ちくま新書)

  • 「学問」とは、「まだ答えの確定していない問いを発すること」であって、それ自体としてみれば、知識を詰め込む必要がない。「新しい問いの発し方」については、一人一人の思索を通じて、体得されるほかない。
  • スノビズムはめぐりめぐって私たちを、「真の謙虚さ」に導いてくれる。スノッブは権威に抵抗的で、叩かれる機会が多く、やがて自分の限界がみえはじめる。限界がみえると人は真の謙虚さを獲得できる。
  • 逆に、若い時に謙虚な人は、歳をとってから傲慢に振舞う可能性がある。若いから謙虚でなければならない、ということはないのである。
  • 読書の方法はいろいろある。書店での拾い読み、「拾い読み」「とばし読み」「試し読み」、キーワードを読み解く、数冊同時に読む、再読する本を揃える、積ん読する、理解せず大量に読む、そして、読まない。
  • 入門書は最初に読むべきものではなく、必読文献に挑戦して、途中で挫折を経験してから、入門書に助けを求める、というのが正攻法である。

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